http://wander-map.jp/fwm2016/fwm2016.html
今日は、吹上へ下見に行った。
実は年明けに、一度下見へ行き、候補場所を決めて交渉をしてもらっていたのだけれど、
使用許可をいただけなかったのです。
それも場所を管理されている方に絶対に許可を出さない、とまで言われてしまったそうだ。私が使いたかったところはさわってはいけないことになっているそうで、とにかく何もしてくれるな、と。
今日も、事前にこれまで気になったところをあらかじめ目星をつけて、車を出していただいてまわっていたのだけれど、ぐるぐると探し回った結果、数年前に違う場所へ移設されていることがわかったり、昨年夏の台風の影響で周囲の木々が根こそぎ倒れて伐採されていたり、あの千本楠さえも!大きな枝が何本も無くなっていた。なにか変化が起こり、その後だった。
これまでわりと、展示場所はすんなり決まることが多くて、交渉が難航するということもあまりなかったのだけれど、今回は今までにない状況に焦りを感じていた。
そもそも、今年は年が明けてから場所を探し始め、なおかつ他の制作スケジュールなどとの兼ね合いであまり時間が割けないこともあり、なるべく要領よく決めてしまいたい、という気持ちがあった。
おそらくどこかで、もう6回目だし、鹿児島に住んでるし、という馴れ合いと、慢心があり、土地と出会って制作に至るまでの手はずを、いくつか踏み外していたのだろうと思う。
「さわってはいけない場所」かどうか、状況と和合し得るところかどうかを見落としてしまっていた、もしくは感知できなかった。
それにしても「さわってはいけない場所」がけっこうある吹上はすごいなと思う。動かそうとすると病気になる石とか、ウッガンサァ、ジガンサァ、ドルメン、石のほこら、田の神さぁ、さらには縄文時代の遺跡や洞穴、見たら目が見えなくなる龍の鱗など、、、
また、神話が身近に息づいていて、海幸彦、山幸彦、猿田彦、ニニギノミコト、、それらにまつわる神話を、地元の人は「ここであった昔のこと」といった感じで話してくれる。
畑の中に立つ「矢石」 きれいによけて周囲が耕されていた |
また一から吹上での場所探しをやり直そう、と思って一度帰りかけた夕方、ほとんど引き返すようにしてぎりぎり日暮れ前にもう一箇所見ることができた。
そこの感じがとてもよくて、やはりどっぷりと入ってやるしかない、そういうやり方でないととてもできないのだとあらためて思うに至った。
うまくいくといいなと思う。