参加していた「こうふのまちの芸術祭」終わりました。
私は会期前~会期後数日滞在し、茶室「富雪庵」に作品を作りました。
前に記したように、編んでいる時に「円(まる)」と思って円を床の間に編んだ。
その夜は名月で満月の中、まるを編んだ。
翌朝早朝、ふと茶室で目覚めたら、壁一面に光の円があった。
それはそれはとても美しい光景だった。
朝の、静かな茶室で見たたくさんの光の円
障子から朝の光が入って 光の円を壁に映しだす
ちいさな ささやかな 奇跡
思わずお茶碗で光の円をすくった
翌朝は、畳に光の円が落ちていた
手のひらに容れた
容れもの、ということ
いつか陶芸家の宇佐美さんが言った、手のひらは最初のうつわだ、と
茶室の空間に糸を編んで、そこから糸の端緒をお茶碗に容れた
朝、昼、夕方、と移り変わり 糸に光が射す
「場を容れる」という作品名をつけた。
光の円を、富雪にあった9個のお茶碗にひとつずつ容れた写真と、手のひらに容れた写真を作り、あわせて構成した。お茶碗に容れた写真は、富雪のオーナーさんのお父様が収集した石と組み合わせて展示した。
糸が入った畳の上の茶碗を見て、「これは渚さんの手のひら」と言ってくれた人がいた。
ぐるっと、円でつながった 気がした
富雪の店主、リエコさんに制作、滞在に関してとても協力していただきました。
また、同じ富雪の母屋二階に制作・展示していた水川千春ちゃんが創意をより深めてくれたように思う。
ありがとうございました。
ちいさな確信
ささやかな企て
大事にしたい