2013/11/29

フンドーキンマンション滞在制作記 3 水の雨

モノを乱暴に、放り投げるようにして一気に左側の部屋に積み上げたから、きっとモノも痛かったんだと思う、それに服とかバックとかお皿とかアクセサリーとか、自分が普段大事にして作品に扱っているようなものが、ごちゃごちゃに積まれて、いたたまれない気持ちが湧く
右側のきれいになった部屋で編もうとするがなかなか進まず、どうしても左側のモノの山が放つ強い気に引っ張られる。
やはりまずは、このモノたちを、いたわるような作業が必要だと思った。それがやはり私にとっては編むということで、左側の部屋に、念仏を唱えるようなつもりで編んだ。

円を作るように編んだけど、これが正しいやり方なのか、わからない。けれどそこで編むことで、モノの前で一目一目、編み目を増やしてゆくことで、そのモノと時間を過ごすということができたから、それが必要だったんだと思う。

昨日の、下の階の部屋に現れていた水溜りが、私の部屋の水道によるものだとわかった。少なくとも口に出してはいけない類のものではないということがわかり、ほっとした。だんだん、状況がこちら側に近づいて来てる。
私の部屋の台所の水道管が天井の中で複雑に破れていて、上で水道を出しっぱなしにすると、ほどなくして下の部屋の天井のあちこちから雨が降るみたいに水が降る。それはそれは不思議な光景 部屋で水の雨が降っていた。

今日は夜になっても、作業をすることができた。初日はこのマンションに一人で居るのがすごく怖くて、部屋に私物すら置いて出ることができなかったのに、今日は畳でうたた寝すらでき、すごい変化だな。と思う

結局夜通し編む
編みながら部屋に降る水の雨のことを考える
少しずつ、でも着実に、ストーリーが紡がれてきてる
ここで起こったことだけを信じよう